【枚方市版】再建築不可物件は売れる?売却方法・価格の目安・解消する方法を解説
「うちの物件は再建築不可と言われた。もう売れないのか?」——枚方市の古い住宅地では、こうしたご相談が決して珍しくありません。
再建築不可物件とは、現在の建物を取り壊すと新たに建物を建てられない土地のことです。建築基準法の接道義務を満たしていないことが主な原因で、枚方市の昭和40〜50年代に開発された一部の住宅地にも存在します。
確かに、再建築不可物件は通常の物件より売却が難しくなります。しかし、「売れない」わけではありません。売り方を工夫すれば、再建築不可物件でも売却は可能です。この記事では、再建築不可物件の基本的な仕組み、売却が難しい理由、それでも売れる5つの方法、価格の目安、そして再建築不可を解消する方法まで解説します。
売却の全体像から確認したい方は、枚方市の不動産売却の流れを解説した記事もあわせてご覧ください。
※建築基準法の判断は自治体ごとに異なる場合があります。具体的な判断は枚方市の建築指導課や建築士にご確認ください。
再建築不可物件とは何か

「接道義務」を満たしていない土地
建築基準法では、建物を建てるためには原則として以下の条件を満たす必要があります。
- 幅員4m以上の「建築基準法上の道路」に敷地が接していること
- 道路に2m以上の間口(接道)で接していること
このどちらか(または両方)を満たしていない土地が「再建築不可」です。今ある建物はそのまま住み続けることができますが、取り壊した場合に新しい建物を建てることが原則としてできません。
築年数が古い家の売却全般については、枚方市で築30年・40年・50年の家を売却する方法を解説した記事も参考になります。
再建築不可になるよくあるパターン
| パターン | 状況 |
|---|---|
| 接道が2m未満 | 敷地が道路に面しているが、間口が2m未満しかない(旗竿地の竿部分が狭いケースなど) |
| 道路が建築基準法上の道路ではない | 敷地に面している通路が、法律上の「道路」として認定されていない(私道・通路・里道など) |
| そもそも道路に面していない | 敷地が他人の土地に囲まれていて、道路に接していない(袋地) |
| 道路幅員が4m未満 | 道路が4m未満で、セットバック(後退)すれば建築可能な場合もあるが、セットバックできないケースもある |
枚方市で再建築不可物件が存在する背景
枚方市には、建築基準法が制定される以前(1950年以前)や、現在の接道義務の基準が定まる以前に建てられた住宅が残っています。特に東部の丘陵地エリアや古い住宅密集地では、狭い通路にしか面していない土地や、旗竿地の竿部分が2m未満の土地が存在します。
なぜ再建築不可物件は売却が難しいのか

理由1:買い手が住宅ローンを組めない
多くの金融機関は、再建築不可物件への住宅ローン融資を行いません。新しい建物を建てられない土地は担保価値が低いと判断されるためです。結果として、買い手は現金購入できる人に限られます。
理由2:建て替えができない
今の建物が老朽化しても新築に建て替えることができないため、買い手にとっての将来的な選択肢が大幅に制限されます。リフォーム・リノベーションは可能ですが、大規模な増改築には制限がかかることがあります。
理由3:一般の買い手に敬遠される
「再建築不可」という言葉自体が買い手に強いマイナスイメージを与えます。通常のポータルサイトで売り出しても、条件の時点で検討対象から外されることが多いです。
買い手に不安を与えやすい物件ほど、建物や土地の状態を事前に整理しておくことが大切です。詳しくは、枚方市で家を売る前に確認すべき状態チェックの記事をご覧ください。
それでも売れる|再建築不可物件の5つの売却方法

方法1:再建築不可専門の買取業者に売却する(最も現実的)
再建築不可物件を専門に買い取る不動産業者が存在します。こうした業者は、隣地の買収・接道の確保・リノベーション再販など、再建築不可物件の活用ノウハウを持っているため、一般の買い手には売れない物件でも買い取ってくれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 確実に売れる。現状渡しOK。契約不適合責任免除が一般的。最短1〜2週間で完了 |
| デメリット | 価格は通常の土地相場の3〜5割程度になることが多い |
| 向いている方 | 早く確実に手放したい、管理の負担から解放されたい |
仲介と買取の違いについては、枚方市の仲介と買取を比較した記事をご覧ください。できるだけ早く売りたい場合は、枚方市ですぐ売るための買取売却を解説した記事も参考になります。
方法2:隣地の所有者に売却する
再建築不可物件の最も理想的な買い手は、実は「隣の土地の所有者」です。隣地の所有者が購入すれば、隣地と一体化して利用できるため、再建築不可の問題が解消される場合があります。隣地の所有者にとっては「自分の土地が広くなる」というメリットがあるため、交渉が成立するケースは珍しくありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | 通常の再建築不可の相場よりも高く売れる可能性がある |
| デメリット | 隣地の所有者に購入意思がなければ成立しない。価格交渉が難しい場合がある |
| 向いている方 | 隣人との関係が良好で、話を持ちかけやすい環境にある |
方法3:リフォーム済み物件として仲介で売る
再建築不可であっても、リフォーム・リノベーションをして住める状態にすれば、「安い中古住宅」として購入する人がいます。特に都市部では「価格の安さ」を最優先にする買い手が一定数います。
ただし、売主がリフォーム費用を負担しても回収できる保証はありませんので、リフォームの要否は不動産会社と相談のうえ慎重に判断してください。リフォームの判断については、枚方市で売却前のリフォームの要否を解説した記事をご覧ください。
居住中のまま売る場合は見せ方も重要です。詳しくは、枚方市で居住中の家を売却するときの見せ方を解説した記事も参考にしてください。
方法4:再建築不可を解消してから売却する(後述)
接道義務を満たす方法が見つかれば、再建築不可の状態を解消して通常の物件として売却できます。具体的な方法は後の章で解説します。
方法5:賃貸物件として活用してから売却する
再建築不可物件でも、リフォームして賃貸に出すことは可能です。家賃収入が得られる状態にしてから「収益物件(投資用物件)」として売却する方法です。ただし、リフォーム費用と家賃収入のバランス、管理の手間、空室リスクを考慮する必要があります。
売るか貸すかで迷う場合は、枚方市で家を売るべきか貸すべきかを比較した記事もあわせて確認しておきましょう。
再建築不可物件の価格の目安

通常の土地相場の3〜7割程度
再建築不可物件の価格は、同じエリアの通常の土地相場と比べて3〜7割程度になるのが一般的です。幅が大きいのは、以下の要素によって価格が変動するためです。
| 価格が高めになる条件 | 価格が低めになる条件 |
|---|---|
| 駅近で立地が良い | 駅から遠い・利便性が低い |
| 建物がリフォーム済みで住める | 建物の状態が悪い・老朽化が進んでいる |
| 接道を確保できる見込みがある | 接道の確保が困難 |
| 隣地の所有者が購入に興味を持っている | 隣地との関係が悪い・交渉の余地がない |
| 間口が1.8m以上あり、許可基準に近い | 袋地で道路にまったく面していない |
価格はケースバイケース——まず査定を受ける
再建築不可物件の価格は個別性が非常に高いため、一般的な相場だけでは判断できません。再建築不可物件の取り扱い経験がある不動産会社に査定を依頼し、具体的な金額を確認してください。
査定額を見るときは、「高い査定だから安心」とは限りません。売れ残りを防ぎたい方は、枚方市で高額査定に注意すべき理由を解説した記事も確認しておきましょう。
再建築不可を「解消」する方法

再建築不可の原因を取り除ければ、通常の物件として売却できるようになり、価格も大幅に上がります。以下の方法があります。
方法1:セットバック(後退)する
前面道路の幅員が4m未満の場合、道路の中心線から2m後退する「セットバック」を行えば、建築可能になることがあります。セットバック部分は敷地面積から除外されますが、建築自体は可能になります。
方法2:隣地を一部購入して接道を確保する
接道が2m未満の場合、隣地の一部を購入して間口を2m以上に広げれば、接道義務を満たすことができます。隣地の所有者との交渉が必要ですが、成功すれば物件の価値は大幅に上がります。
方法3:建築基準法43条の許可(但し書き許可)を得る
接道義務を満たしていなくても、特定行政庁(枚方市の場合は大阪府)の「建築審査会の同意を得た許可」を受ければ建築が認められるケースがあります。通路が実質的に道路として機能しており、安全上支障がないと判断される場合に許可が出ることがあります。
この許可は個別審査であり、必ず通るとは限りません。事前に枚方市の建築指導課に相談することをおすすめします。
方法4:位置指定道路を申請する
私道を「位置指定道路」として申請し、建築基準法上の道路として認定を受ける方法です。関係する土地所有者全員の同意が必要であり、道路の幅員等の基準も満たす必要がありますが、認定されれば再建築が可能になります。
解消の可否は専門家に確認を
再建築不可の解消は、物件ごとの個別条件によって可否が分かれます。自己判断せず、建築士・不動産会社・行政(枚方市建築指導課)に確認してください。
枚方市の再建築不可物件の実情

丘陵地エリアに多い
枚方市東部の丘陵地エリアでは、狭い通路を共有している住宅群や、急斜面に沿って建てられた住宅が存在します。こうした物件は接道幅員が不足していたり、通路が建築基準法上の道路に該当しないケースがあります。
古い住宅密集地にも存在する
駅から近い古くからの住宅地でも、路地の奥に建つ旗竿地で接道が2m未満の物件が散見されます。こうした物件は立地は良いため、隣地への売却や再建築不可専門業者への売却で比較的高い価格がつくことがあります。
まずは「本当に再建築不可かどうか」を確認する
「再建築不可だと思い込んでいたが、実は但し書き許可やセットバックで建築可能だった」というケースもあります。不動産会社や行政に確認する前に諦めるのはもったいないです。
再建築不可物件を放置するリスク

- 建物は年々劣化し、修繕費がかさむ一方で資産価値は下がる
- 固定資産税は毎年かかり続ける
- 老朽化が進むと「特定空家」に指定されるリスクがある
- 倒壊や火災のリスクが高まり、近隣とのトラブルにつながる
- 相続が発生すると共有名義になり、さらに売却が複雑になる
再建築不可だからといって放置するのは最も不利な選択です。売れるうちに売却を検討することが、経済的にも管理面でも合理的です。
空き家のまま放置している場合は、枚方市で空き家を売却する方法を解説した記事も参考になります。相続した実家の場合は、枚方市で相続した不動産を売却する方法を解説した記事もあわせてご覧ください。
参考になる公的情報
建築基準法の接道義務や43条許可については、枚方市の建築指導課に相談できます。
枚方市の再建築不可物件の売却に関するQ&A

Q. 再建築不可物件は本当に売れますか?
売れます。再建築不可専門の買取業者、隣地の所有者、安い物件を探しているリノベ志向の個人など、買い手は存在します。ただし通常の物件より価格は下がります。まずは経験のある不動産会社に相談してください。
Q. 再建築不可物件にリフォームはできますか?
リフォーム・リノベーションは可能です。ただし、建築確認が必要な大規模な増改築(柱や壁の主要構造部の過半を変更するなど)には制限がかかる場合があります。リフォームの範囲は建築士に確認してください。
Q. 再建築不可物件でも固定資産税はかかりますか?
はい、かかります。再建築不可であることで固定資産税が免除されることはありません。土地と建物それぞれに課税されます。
Q. 隣人に売却を持ちかけるのは気まずいのですが…
不動産会社を通じて打診してもらう方法があります。直接話を持ちかけるのが気まずい場合は、不動産会社に仲介を依頼してください。隣地への売却は双方にメリットがあるため、意外とスムーズに進むこともあります。
Q. 43条の但し書き許可はどこに申請しますか?
枚方市の場合は大阪府の建築審査会が審査を行います。まずは枚方市の建築指導課に事前相談し、許可が得られる可能性があるかどうかを確認してください。
Q. 再建築不可物件を相続しました。どうすればいいですか?
まず「本当に再建築不可かどうか」を行政に確認してください。その上で、売却(買取業者・隣地)、賃貸活用、再建築不可の解消のいずれかを検討します。放置するのが最もリスクが高い選択ですので、早めに動くことをおすすめします。共有名義になっている場合は、共有名義のリスクと売却方法を解説した記事もご覧ください。
再建築不可物件の売却チェックリスト(枚方市版)

- 登記事項証明書と公図で接道状況・道路の種類を確認したか
- 枚方市の建築指導課に「本当に再建築不可か」を確認したか
- セットバックや但し書き許可で再建築可能になる可能性を調べたか
- 隣地の所有者に売却を打診できるか検討したか
- 再建築不可物件の取り扱い経験がある不動産会社に査定を依頼したか
- 買取業者への売却も選択肢として検討したか
- 建物の状態を確認し、リフォームの要否を判断したか
- 放置した場合のリスク(固定資産税・劣化・特定空家指定)を把握したか
- 相続物件の場合、相続登記が完了しているか確認したか
- 再建築不可の解消に費用をかけるべきかどうか、不動産会社と相談したか
まとめ:再建築不可でも「売れない」と諦めない

再建築不可物件は確かに通常の物件より売却が難しいですが、「売れない」わけではありません。専門の買取業者、隣地の所有者、リノベ志向の個人など、買い手のターゲットを正しく設定すれば売却は十分に可能です。
また、セットバックや但し書き許可によって再建築不可を解消できれば、物件の価値は大幅に上がります。まずは「本当に再建築不可なのか」を確認し、解消の可能性を探ることが第一歩です。
「再建築不可と言われたけどどうすればいいかわからない」「いくらで売れるか知りたい」「放置している実家を何とかしたい」——そんなご相談もお待ちしています。
売却全体の流れは、枚方市の不動産売却の流れを解説した記事をご覧ください。築古物件の売却方法全般については、築30年超の家の売却方法を解説した記事も参考になります。


