相続した家、空き家のまま放置していませんか?
枚方市で実家や親族の家を相続したものの、空き家のままにしている方は少なくありません。「売るべきか、それとも貸すべきか…」と悩んでいる間にも、固定資産税や管理費はかかり続け、建物は徐々に劣化していきます。
本記事では、枚方市の地域特性を踏まえながら、空き家を「売る」か「貸す」か、判断する際の基準や注意点をプロ目線で詳しく解説します。長期的な資産価値や税金のリスクも含めて、ぜひ判断材料にしてください。
空き家のまま放置することのリスク

管理されない家は資産価値が下がる
空き家は人が住まなくなることで、傷みが急激に進みます。通気・通水・清掃が行われず、雨漏りやカビ、害虫などが発生する原因になります。築年数が経過した木造住宅であれば、数年で売却価格に大きな影響が出るケースも。
固定資産税が“最大6倍”になる可能性も
倒壊の恐れがある、もしくは著しく景観を損なう空き家は、「特定空家」に指定されると、固定資産税の住宅用地特例(6分の1)が適用されなくなります。これにより税額が大幅に上がるため、放置は非常にリスキーです。
防犯・火災・不法投棄などの問題も
空き家は地域にとってもマイナスの存在です。空き家のまま放置すると、空き巣や不審火、不法投棄といったトラブルが発生しやすく、ご近所トラブルや損害賠償問題に発展することも。特に住宅密集地では慎重な対応が必要です。
売却と賃貸、それぞれのメリット・デメリット

売却するメリット
- 一度の手続きで現金化できる
- 固定資産税・維持費が不要になる
- 管理責任から解放される
売却するデメリット
- 思ったより高く売れない可能性も
- 将来的な資産として残らない
- 相続税申告後3年超えると「特例」が使えない場合も
賃貸に出すメリット
- 継続的に収入を得られる
- 建物を残して資産運用できる
- 将来的に自分や親族が住む選択肢も残せる
賃貸に出すデメリット
- リフォームや設備投資が必要なケースが多い
- 空室リスクがある
- 管理・メンテナンスの手間が発生する
判断基準1:築年数と建物の状態

築年数が古く、雨漏りや設備の故障が目立つ場合は、賃貸に出す前に大規模なリフォームが必要になることもあります。枚方市内でも築40年以上の空き家は多く、そのままでは貸せないケースも多いため、修繕コストとのバランスで「売却」を選ぶ人も少なくありません。
判断基準2:立地と需要

駅近や大学、商業施設に近い物件であれば、賃貸ニーズが高く安定した運用が可能です。一方、バス便や坂の多い住宅街、築古の団地などは空室リスクが高く、利回りも下がりがちです。以下に、枚方市の代表的なエリアとそれぞれの特徴を示します。
| エリア | 特徴 | おすすめ判断 |
|---|---|---|
| 枚方市駅周辺 | 京阪本線沿線、商業施設充実、若年層に人気 | 賃貸◎/売却◎ |
| 長尾・藤阪エリア | ファミリー層中心、戸建て多い、坂が多い | 売却◎/賃貸△ |
| 津田・村野エリア | 自然豊かで静か、アクセスやや弱い | 売却◯/賃貸△ |
| 御殿山・牧野 | 閑静な住宅街、老後の住まい需要あり | 賃貸◯/売却◯ |
判断基準3:売る場合・貸す場合の費用と収支シミュレーション

空き家を「売る」か「貸す」か判断する際は、数字で比較することが非常に重要です。特に築古物件の場合、賃貸に出すためには初期費用が必要なケースが多く、売却と比べて収支がマイナスになることも珍しくありません。
賃貸に出す場合の初期費用例(枚方市の築古一戸建て)
- 内装リフォーム:30万円〜120万円
- 設備交換(給湯器・水回り):20万円〜80万円
- ハウスクリーニング:3万円〜6万円
- 庭の剪定・残置物処分:3万円〜20万円
合計:50万円〜200万円ほどかかるケースが一般的です。
収益モデルの一例
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 家賃 | 月6〜8万円(年間72〜96万円) |
| 管理費 | 年間4〜8万円 |
| 固定資産税 | 年間8〜15万円 |
| 修繕積立 | 年間5〜10万円 |
年間の純利益は **30〜60万円** が目安となりますが、築古物件の場合は突然の修繕(10〜50万円)が発生するリスクも考慮しなければなりません。
売却の場合の費用と収支
売却の最大のメリットは、「売れた後に費用が発生する」という点です。実際に必要な費用は次のとおりです。
- 仲介手数料:売却価格 ×3%+6万円 +税
- 司法書士費用:3〜7万円
- 測量費(必要な場合):20〜40万円
一方で、売却後は固定資産税・管理費・修繕費などの負担がゼロになるため、長期的なリスクを避けたい方には非常に合理的な選択になります。
判断基準4:家族のライフプラン・相続人の意向

空き家問題は「家族の将来」と密接に関わります。売る・貸すどちらを選ぶにしても、相続人が複数いる場合は、必ず事前に意向を確認し、話し合うことが重要です。
こんな場合は売却が向いています
- 相続人が複数いて話し合いがまとまりづらい
- 誰もその家に住む予定がない
- 管理負担をこれ以上続けたくない
- 老朽化が進んでいる
こんな場合は賃貸運用が向いています
- 将来、家族の誰かが戻る可能性がある
- 比較的築浅で状態が良い
- 駅近など賃貸需要が高いエリアにある
枚方市で実際にあった「売る」「貸す」成功事例

【事例①:築35年の一戸建てを売却したケース(長尾)】
相続後2年放置し老朽化が進行。雨漏りが発生し、修繕見積は120万円。
→ 「古家付き土地」として売却し、想定より高い価格で成約。
維持費負担がゼロになり安心できたとの声も。
【事例②:枚方市駅近くのマンションを賃貸に転用】
相続後のリフォーム費用は約25万円。賃貸に出すとすぐに入居者が決まり、安定した収益を確保。将来的に子どもが住む予定もあり、資産活用として成功した例。
最終判断に迷ったら、プロによる査定・収支シミュレーションが必須

空き家を売る・貸すの判断は、建物の状態、家族構成、立地、修繕費、税金など多くの要素が絡み合います。枚方市はエリアによる不動産需要の差も大きいため、自己判断だけで決めると損をする可能性があります。
特に以下の情報は、不動産会社でないと正確な数字が出せません。
- 現時点での市場価格
- 古家のまま売却した場合の査定額
- リフォーム後の賃料相場
- 売却・賃貸それぞれの費用と利益比較
- 税金(譲渡所得税・相続税評価)の注意点
売却と賃貸の両方を比較したい場合は、無料査定やシミュレーションを依頼するのが最も確実です。
まとめ:損をしないためには「放置せず、まず相談」が重要

空き家は放置すればするほど価値が下がり、維持費負担も増えます。
売るべきか貸すべきか迷っているなら、プロが早めに現地を確認し、正確な収支比較を行うことで、最適な判断ができるようになります。
枚方市で相続した空き家の活用に悩んでいる方は、まずはお気軽にご相談ください。
荷物が残っていても、古家のままでも査定できます。




